東京マラソン

12月は240km、1月は260km、スピード練習はほぼ皆無というトレーニング不足でも別府で快走できたおかげで、今回の東京マラソンはしっかり準備してマジメに走ることに決めていた。その決意に応えてくれたのか、天気予報も当日に近づくにつれ雨⇒曇り⇒晴れになってくれた。予報どおり晴れ、気温は9時に8度、12時に13度くらい。風は2m前後でたまに感じる程度と、過去参加した2回とは打って変わって最高のコンディション。
前日からのスケジュールは19時夕食(パスタ2玉)、22:20就寝、5:45起床、6:20朝食(牛丼とあんぱんw)、7:30都庁前着、7:40〜8:10アップ、8:20荷物預け、8:25ラインナップ。
もう長いこと、前日の夕食以外でカーボローディングすることはなくなった。自分としては体重が増えるよりこのほうが良い気がする。あとは低血糖対策としていつもどおり20kと30kでパワージェルを補給すれば充分。
ラインナップしたのはスタート45分前だというのに、既に陸連登録のAブロックには多数のランナーが居た。並べたのは前から10mくらいで15列目くらい。いつもの黄色いハーフジップTシャツとSKINSロングタイツ、オークリーのサングラス、ファイントラックのグローブ着用。スタートまでの冷えを防ぐためゴミ袋でカッパを作って着ていたが、15分前くらいから少しだけ寒くなってきた。水分補給のため、ウイダーインゼリーをちびちびと食べてスタートを待つ。
スタートセレモニーが始まり、石原都知事のスピーチがあったが政府への愚痴とか聞かされガッカリ。せっかくこれから待ちに待った東京マラソンなのにもっと楽しい話題を選べなかったのか。そこからは走ることに集中した。車イススタートの5分後、いよいよ号砲!
道幅いっぱいを使えて下り基調の道路とはいえ、前に10mもの人垣があるとなかなか進まず、スタートライン通過は約20秒後。その後も前を思うように抜けず、スピードに乗れたのは2分近く経過してから。1kの通過は4'20となった。そこからは想定ペースより上げてしまい、沿道の応援に手を振る猫ひろし選手をかわして先へ。下りの影響もあり、5kの通過は18'33とロスを一気に取り返したものの明らかにオーバーペース。
ペースを若干落とす。別府の時もあった右ハムの張りは今回も抜けなかったが、調整で足全体の疲労はしっかりと抜いてきた自信があるので、不安を持たずに淡々と進む。相変わらず東京マラソンの応援はケタが違う。ヘッドホンをつけて応援を聴いて走っているかのようだ。ランナーの聖地皇居を右に見て、東京マラソンを走っている喜びに包まれていた。10kのラップは18'21。走る前は18'40前後を予定しており、そのつもりで走っていたが感覚よりだいぶ速い。辛くはないし、わざわざ落とす必要もないだろうとそのまま行く。東京タワーを右に見て進み15k、品川で折り返し北上して20k。10k以降は1kごとのラップは見ずに来たが、ラップは高めで安定。昨年はこの辺で早くも手がかじかみ、冷えからトイレにも駆け込んだことを思い出した。
ハーフの通過は1:17:25と、単純に倍すれば2時間35分を切るペース。まぁ、そんなTV中継の実況のような甘い見通しは立てないが、このペースをできるだけ先まで維持しようと決意。ちょうど私と同じようなペースのランナーが2人ほど居り、ゼッケンは私より若い(=持ちタイムが良い)ので、着かせてもらう。途中何度か離されそうになるが、落ちたらそこで終わりと言い聞かせその都度追いつく。少なくとも、代々木RCの方が応援してくれる33k地点ではヘロヘロな顔はできない。ありがたいことに、既に複数の代々木メンバーから応援をもらう事ができていたこともここでの心強さに繋がった。その甲斐あって、33kでは元気に応援に手を振ることができ、35k通過ラップも申し分なし。
ただ、35kからがマラソンという言葉の通り、一気にダメージが表面化。始めに右、続いて左の脇腹に痛みが出る。そして待ち受けるは5つの橋。痛みが出た状態での連続アップダウンは厳しいの一言に尽きる。脇腹を叩きながら懸命に走るが、ペースはみるみる落ち、併走していたランナーには置いていかれ、ずっと前に抜いたランナーには追い越される。
でも、せっかくベスト(2:37:51)更新、あるいは35分台にも届くかという時計を刻んできたので、ずるずるとペースを落とすのはあまりにも惜しい。痛みの波や下りを利用してピッチを少しでも回復するといったなけなしの工夫で、1k4分を越えないよう心がけた。40k通過で36分台を確信してからは、ヘロヘロながらもしっかりとした足取りだったように思う。ビッグサイトのウイニングロードでは応援と時計を交互に見ながら、走ってきたなぁという万感の思いだった。ゴールゲート通過の時は無心だったかもしれない。
ゲート通過後、これまた大勢のボランティアスタッフから「おめでとうございます」という声とともに完走メダル、タオル、バナナ、ドリンクなどをもらって嬉しいことこの上ない。別府や福岡も素晴らしいけど、東京マラソンは記録を狙う以外にも魅力のある素晴らしい大会だった。
手荷物を受け取り、広大な更衣スペースで無料オニギリを食べて着替えて足湯(といっても冷たい方)に入り、ちょっと失敗レースだったライバルランナーと話が弾み、これまた代々木から参加のpayutaさんとカフェドクリエでケーキを堪能。その後、新橋のアスティルというサウナで(サウナには入らなかったけど)東京マラソン完走者特別プラン。お湯と水風呂に交互に入って汗を流し、ポテトフライをツマミに生ビールを4杯飲んで(飲み放題である)ゆっくりと帰路へ。
余談…というわけではないが、序盤でかわしてもう会うこともないだろうと思った猫ひろし選手が私の1分後にゴールしたと聞いてびっくり。彼はすごい人だ。油断すればいずれ抜かれるだろう。そして日本人トップでゴールした川内選手もすごい。同じ埼玉陸協所属として誇らしいとともに、録画で必死の形相での35kからの追い上げを観てからは、倒れこむほど追い込まず35k以降あっさりと失速した自分が情けない気持ちでいっぱいになった。

地点 スプリット ラップ
Start 0:00:19 0:00:19
5km 0:18:33 0:18:14
10km 0:36:54 0:18:21
15km 0:55:12 0:18:18
20km 1:13:28 0:18:16
Half 1:17:25 -
25km 1:31:32 0:18:04
30km 1:49:55 0:18:23
35km 2:08:18 0:18:23
40km 2:27:44 0:19:26
Finish 2:36:17 0:08:33
  • アップ 4k
  • レース 42.195k(2:36:17)
  • ダウン 足湯(冷水)と体操のみ
    • 月間走行距離:312.8km 体重60.5kg